子犬が3ヶ月で言うこと聞かないのは当たり前!焦らず信頼関係を築くための完全ガイド
家に迎えたばかりの可愛い子犬が、生後3ヶ月頃になると急に言うことを聞かないようになったり、噛む力が強くなったりして戸惑っていませんか?
トイレを失敗したり、暴れる愛犬を前にして、「私のしつけ方が間違っているのかな…」と悩み、育犬ノイローゼになりそうだと感じている飼い主さんも多いはずです。
でも、安心してください。実はこの時期の子犬が言うことを聞かないのは、成長過程におけるごく自然な変化であり、決して飼い主さんの育て方が悪いわけではありません。

大切なのは、無理にしつけようと焦るのではなく、まずは愛犬との信頼関係を築き、飼い主自身が正しい知識を持って接し方を変えていくことです。
この記事では、3ヶ月の子犬の心理や行動の理由を紐解きながら、今日から実践できる具体的な対処法を分かりやすく解説します。
- 生後3ヶ月の子犬が言うことを聞かなくなる根本的な理由と心理
- 甘噛みやトイレの失敗に対する科学的根拠に基づいた正しい対処法
- 飼い主のNG行動と愛犬との信頼関係を深めるための具体的な接し方
- 育犬ノイローゼを防ぎ、プロの知識を取り入れて飼い主自身が変わる方法
子犬が3ヶ月で言うこと聞かないのは当然
「今まであんなに素直だったのに、急にどうしちゃったんだろう?」と不安に思う必要はありません。この時期の子犬の変化には、ちゃんとした生物学的な理由があります。
まずは、なぜ3ヶ月頃から急に言うことを聞かなくなるのか、その背景にある成長の仕組みを知ることから始めましょう。
生後3ヶ月は急激な変化の時期
生後3ヶ月(約12週齢)という時期は、子犬にとって劇的な変化が訪れるタイミングです。
これまで母犬や兄弟犬と一緒に過ごしていた安心できる環境から離れ、人間社会という全く新しい環境に適応しようと必死になっています。
さらに、脳神経系が急激に発達し、自我が芽生え始める時期でもあります。人間でいう「イヤイヤ期」のようなもので、以下のような変化が見られます。

- 好奇心の増大
色々なものに興味を持ち、口に入れたり触ったりする。 - 恐怖心の芽生え
警戒心が強くなり、知らない人や音に怖がるようになる。 - 自己主張の開始
自分の意思を通そうと抵抗する行動が見られる。
これは成長の証であり、決して「悪い子」になったわけではありません。
しつけより優先すべき信頼関係
多くの飼い主さんは、「早くいい子に育てなきゃ」と焦って、オスワリやマテなどのコマンド(指示)を教え込もうとします。
しかし、3ヶ月の子犬にとって最も必要なのは、厳格なトレーニングではなく「安心感」です。

今の時期に最も大切なこと
まずは
- 「この人は自分を守ってくれる信頼できる存在だ」
- 「この人と一緒にいることが何よりも楽しい」
と認識させることが最優先です。
コマンドを覚えるのは、信頼関係ができてからでも遅くありません。
信頼関係ができていない状態で厳しいしつけをしても、子犬はただ恐怖を感じるだけで、指示に従うどころか余計に反発してしまいます。
まずは膝の上で優しく撫でたり、優しく声をかけたりして、飼い主さんのそばが一番安心できる場所だと教えてあげてください。
子犬の行動は飼い主の鏡
少し耳が痛い話かもしれませんが、子犬の行動は飼い主さんの精神状態を敏感に反映します。
自分がイライラしていたり、不安に思っていたりすると、その緊張がリードや声のトーンを通じて愛犬に伝わってしまいます。

負の連鎖に注意!
飼い主がイライラする
⇓
犬が不安になる
⇓
吠えたり暴れたりする
⇓
さらに飼い主がイライラする
「なんで言うこと聞かないの!」と感情的になって接すれば、子犬も興奮して暴れたり、怯えて隠れたりします。
逆に、飼い主さんがどっしりと構えて穏やかに接すれば、子犬も次第に落ち着きを取り戻します。
まずは自分自身が深呼吸をして、リラックスすることから始めてみましょう。
3ヶ月の子犬に完璧を求めない
3ヶ月の子犬は、人間の年齢で言えばまだ幼稚園児にも満たない赤ちゃんです。
トイレを100%成功させたり、一度言ったことをすぐに覚えたりするのは物理的に不可能です。
「できなくて当たり前」「今日は半分できればOK」くらいの気持ちでいることが、お互いのストレスを減らすコツです。
完璧を求めすぎると、できないことにばかり目が向き、愛犬の良いところを見逃してしまいます。
失敗しても「ドンマイ!」と笑い飛ばせるくらいの余裕を持つことが、長いドッグライフを楽しむ秘訣です。
噛む・暴れる行動の心理と対処法
この時期、特に悩まされるのが「甘噛み」と「突然の暴走(ズーミーズ)」です。
これらも単なる問題行動ではなく、子犬なりの生理的な欲求やサインの表れです。理由がわかれば、冷静に対処できるようになります。
甘噛みは歯のむず痒さが原因
手や家具をガジガジ噛むのは、攻撃性があるからではありません。
生後3ヶ月から4ヶ月にかけては、乳歯から永久歯へと生え変わる準備期間であり、歯茎がムズムズして非常に不快な時期なのです。
この「噛みたい欲求」を無理に止めさせるのは、痒いところを掻くなと言うのと同じで酷なことです。
代わりに「噛んでも良いおもちゃ」を与えてあげましょう。

甘噛み対処の3ステップ
- 手を噛んできたら、すぐに「噛んでいいおもちゃ」を口元に差し出す
- おもちゃを噛んだら、すぐに「いい子!」とたくさん褒める
- これを何度も繰り返し、手ではなくおもちゃを噛む習慣をつける
興奮して暴れるのは眠いサイン
部屋中を猛スピードで走り回ったり、制止しても暴れ続けたりすることがあります。
これは「エネルギーが有り余っている」と勘違いされがちですが、実はその逆で「疲れすぎて眠いのに眠れない」状態(オーバー・タイアード)であることが多いのです。
人間の子供が眠くなるとぐずって泣き叫ぶのと似ています。脳が覚醒興奮状態になっており、自分でスイッチをオフにできなくなっているのです。

睡眠時間の確保で落ち着かせる
生後3ヶ月の子犬には、成犬以上に長い睡眠時間が必要です。もし愛犬が暴れ出したら、それは「もう寝る時間だよ」というサインかもしれません。
| 年齢 | 必要な睡眠時間 | 状態 |
|---|---|---|
| 生後2ヶ月 | 18〜20時間 | ほぼ寝ている |
| 生後3〜6ヶ月 | 14〜16時間 | 活動的だが休息が必要 |
| 成犬 | 12〜14時間 | 個体差あり |
静かな環境に置いたクレートやサークルに入れ、視界を遮って強制的に休ませてあげましょう(強制休息)。
最初は少し鳴くかもしれませんが、数分もしないうちにパタッと眠りにつくはずです。
十分な睡眠をとることで脳内の神経伝達物質が整い、起きた時の機嫌や落ち着きが劇的に改善します。
無視と遊びのメリハリをつける
遊んでいる最中に興奮して強く噛んできたり、吠えたりした場合は、即座に遊びを中断して「無視」をします。
無視の具体的なやり方
- 「痛い!」または「NO」と短く低い声で言う
- 背中を向けて視線を合わせない
- 部屋から出て、1分ほど姿を消す(タイムアウト)
- おもちゃを動かすのをやめる
これを徹底することで、「強く噛むと楽しい時間が終わってしまう」と学習させます。
中途半端に反応したり、手で押し返したりすると、犬は「遊んでもらっている」と勘違いして余計に興奮します。
毅然とした態度で、ルールを一貫させることが重要です。
トイレの失敗と叱り方のルール
トイレトレーニングも多くの飼い主さんがつまずくポイントです。しかし、ここでも「叱る」ことは逆効果にしかなりません。
生理現象の仕組みを理解し、環境を整えることが成功への近道です。
トイレを失敗させない環境作り
3ヶ月の子犬は、膀胱の機能が未発達で、尿意を感じてから排泄するまでの我慢ができる時間が極めて短いです。「あ、おしっこしたい」と思った瞬間に出てしまうのが普通です。
そのため、広い部屋で自由にさせておくと、トイレまで間に合わずに失敗してしまいます。
目を離すときは必ずサークルに入れ、以下のタイミングでトイレに誘導してあげましょう。

| タイミング | アクション |
|---|---|
| 寝起き | クレートから出したらすぐにトイレへ誘導 |
| 食後 | 床のニオイを嗅ぎ始めたらすぐ誘導 |
| 遊んだ後 | 興奮が収まったタイミングで誘導 |
トイレトレーニングは、家に来てからの最初の1回目が重要です。1回目に成功させて褒めてあげることで、トレーニングがスムーズに進んでいきます。
失敗しても怒るのは逆効果
もしトイレ以外の場所で粗相をしてしまっても、絶対に叱ってはいけません。
排泄した後に叱られても、犬は「場所が悪かった」とは理解できず、
というように誤解してしまいます。
その結果、飼い主の見ていない家具の裏などで隠れて排泄するようになり、ますますトレーニングが難航します。
失敗したときは、無言で淡々と片付け、消臭剤でニオイを完全に消すだけで十分です。
しつけは一貫した態度が重要
家族内でのルール統一も欠かせません。以下のような状況になっていませんか?
これでは犬は何が正解なのか混乱してしまいます。
コマンド(指示語)を統一し、やってはいけないことの基準を家族全員で合わせましょう。
「昨日は良かったけど今日はダメ」という気まぐれな態度は、犬の不信感を招く最大の原因です。

体罰は恐怖心を植え付けるだけ
マズルを掴んだり、叩いたり、仰向けにして押さえつけたりする行為(アルファロールなど)は、百害あって一利なしです。
これらは愛犬に「飼い主=怖い人」「手=痛いことをするもの」という恐怖心を植え付けるだけです。
体罰の弊害
恐怖で一時的におとなしくなることはあっても、それは信頼関係に基づいた服従ではなく、単なる萎縮です。
将来的に、恐怖から身を守るための攻撃行動(本気噛み)に発展するリスクが高まるため、絶対に行わないでください。
飼い主の意識を変えることが良い子に育つ近道
ここまでお話ししてきたように、子犬の問題行動の多くは、飼い主さんの知識不足や対応の違いによって引き起こされています。
つまり、飼い主さんが正しい知識を学び、意識を変えるだけで、愛犬の行動は劇的に変わるのです。
育犬ノイローゼになる前に
真面目な飼い主さんほど、「私がしっかりしなきゃ」と一人で抱え込み、思い通りにならない現実に疲弊して「育犬ノイローゼ(パピーブルー)」に陥りがちです。

子犬の時期はあっという間に過ぎ去りますが、その渦中にいるときは永遠のように感じるものです。
辛い時は、犬と物理的に距離を置く時間を作っても大丈夫です。自分一人で悩まず、正しい情報源に頼ることも立派な飼い主の責任です。
詳しくは、育犬ノイローゼで愛犬を手放したい…飼い主ができる対策や克服方法を解説!の記事でも紹介していますが、決して自分を責めないでください。
イヌバーシティで学ぶ基礎知識
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「オスワリ」や「お手」といった一芸を教えるための教材ではなく、飼い主さんが「犬という動物を正しく理解し、リーダーとして認められるための振る舞い」を学べるコンテンツです。
ネット上の断片的な情報に振り回されるよりも、体系化されたプロのメソッドを学ぶ方が、結果的に最短ルートで悩みを解決できます。
動画教材で正しい接し方を見る
文章だけでは伝わりにくい、
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- 体罰を使わない、犬に優しいしつけ手法
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実際に多くの飼い主さんが、飼い主の意識が変わったことで愛犬の表情が穏やかになり、問題行動が激減したと実感しています。

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まとめ|子犬が3ヶ月で言うことを聞かないのは成長の証
生後3ヶ月の子犬が言うことを聞かないのは、成長の証であり、当たり前のことです。焦って厳しくしつける必要はありません。
この期間に、「ご主人は、自分を守ってくれて、楽しくて信頼できる存在だ」と思わせることが大切です。
最後に、この記事の重要ポイントをまとめます。
- 3ヶ月は「社会化」と「信頼関係」を築く重要な時期。
- 甘噛みやトイレの失敗は、環境管理と正しい対応で解決できる。
- 体罰は絶対NG。一貫したルールと愛情を持って接する。
- 飼い主自身が学び、変わることで愛犬も必ず変わる。

今は大変な時期かもしれませんが、この苦労はずっと続くわけではありません。
正しい知識を持って接すれば、愛犬は必ずあなたの最高のパートナーに育ってくれます。
まずは肩の力を抜いて、今日できることから少しずつ始めてみてくださいね。


