家に迎えたばかりの愛犬が想像以上に元気が良すぎて、毎日ヘトヘトになっていませんか。

いつになったら落ち着くのかとネットで検索しては、1歳になれば大人しくなるという情報を信じて待ち続けている飼い主さんも多いはずです。

子犬のやんちゃな行動には脳の発達やホルモンバランスといった明確な理由があり、ただ待っているだけでは解決しないこともあります。

この時期特有の破壊行動や要求吠えに悩み、少しだけ育犬ノイローゼ気味になっているのは、決してあなただけではありません。

子犬の落ち着き時期と反抗期の真実

多くの飼い主さんが「1歳になれば落ち着く」と信じていますが、実は行動学的な観点から見ると、それは少し誤解を含んでいます。

ここでは、脳の発達やホルモンの影響から見る、本当の意味での「落ち着き時期」について解説します。

1歳でも落ち着かない理由とは

「もう1歳なのに、ちっとも落ち着かないんです」という相談をよく受けますが、これには生物学的な理由があります。

一般的に小型犬は1歳頃に身体の成長が止まり成犬サイズになりますが、精神的な成熟(脳の完成)は体の成長よりもずっと遅いのです。

人間で言えば、1歳はまだ高校生や大学に入りたての時期。

体力はピークに達していますが、衝動を抑える「脳のブレーキ」役である前頭前皮質がまだ未完成なんですね。

ですから、身体は大人でも中身は子供のままで、有り余る体力をイタズラや暴れることに使ってしまうことがあります。

※スライドできます
年齢身体の状態
(アクセル)
脳の状態
(ブレーキ)
行動の特徴
子犬期
(〜6ヶ月)
急成長中未発達好奇心旺盛
恐怖を知らない
若年期
(1歳前後)
ピーク
(最強)
工事中
(効かない)
体力が有り余り、衝動を抑えられない
一番大変な時期!
成熟期
(2〜3歳)
安定完成(効く)経験から判断し、自制できるようになる

1歳は「身体の成長」が止まる時期であり、「心の成長」が完了する時期ではありません。

エネルギーが最大化する時期なので、むしろ最も管理が大変な時期と言えます。

2歳こそが本当の落ち着き時期

では、いつになったら本当に落ち着くのでしょうか。多くの研究やトレーナーの経験則では、「2歳から3歳」が真の落ち着き時期とされています。

この時期になると、ようやく脳の前頭前皮質が成熟し、衝動的な行動よりも経験に基づいた判断ができるようになります。

「これをやったら怒られるな」「今は休んでおこう」といった自制心が働き始めるのが、おおよそ2歳を過ぎた頃なんですね。

  • 脳の完成
    衝動をコントロールする回路が繋がる
  • ホルモンの安定
    性ホルモンによる衝動的な行動が減る
  • 経験値の蓄積
    「待てば良いことがある」などのルールが定着する

もちろん個体差はありますが、自分も愛犬が2歳を過ぎたあたりから、急に憑き物が落ちたように穏やかになった経験があります。

「あれ?今日は暴れないの?」と拍子抜けするくらい、劇的な変化を感じる飼い主さんも多いですよ。

去勢や避妊手術による変化

「手術をすれば落ち着く」という話もよく聞きますが、これは半分正解で半分間違いです。

去勢・避妊手術によって性ホルモンの分泌が抑えられるため、オス犬であればマーキングやマウンティング、メス犬であれば発情期のイライラといった「性的な衝動」は確かに減少します。

しかし、遊びたい欲求や運動不足によるエネルギー発散、あるいは退屈からくるイタズラといった行動は、ホルモンとは関係がありません。

手術をしたからといって、性格そのものが大人しくなるわけではないので、過度な期待は禁物です。

手術で改善が期待できる行動手術とは関係ない行動(変わらない)
・マーキング(足上げ排尿)
・他の犬へのマウンティング
・発情期による徘徊や脱走
・他犬への対抗意識(喧嘩)
・遊び足りなくて暴れる
・家具を噛む破壊行動
・チャイムへの吠え
・甘噛みや飛びつき

手術は病気の予防や望まない繁殖を防ぐためには重要ですが、「やんちゃを直すため」という目的だけで行うと、期待した効果が得られずにがっかりすることになります。

噛む行動と反抗期の関係

子犬には人間と同じように「反抗期」があります。特に生後6ヶ月頃の「第一反抗期」と、1歳半頃の「第二反抗期」は要注意です。

この時期は自我が芽生え、「どこまで自分の要求が通るか」を試してくる時期でもあります。

今まで素直に聞いていたコマンドを無視したり、ブラッシングなどのケア中に唸ったり噛もうとしたりすることがあります。

これは「攻撃的な犬になった」のではなく、大人になるための通過儀礼のようなものです。

反抗期によくある行動パターン

  • 名前を呼んでも無視する(聞こえているのに来ない)
  • お気に入りのオモチャや場所を守ろうとして唸る
  • 散歩で歩きたくないと拒否する(ストライキ)
  • 今までできていたトイレを失敗する

ここで飼い主さんが怯んで要求を通してしまったり、逆に力ずくで押さえつけたりすると、関係性がこじれてしまいます。

毅然とした態度で「ダメなものはダメ」と教え続ける一貫性が試される時期と言えます。

この時期の噛み癖や反抗的な態度に悩んでいる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

まだ3ヶ月程度の子犬の場合と、反抗期の場合では対応の心構えが少違ってきます。

子犬が3ヶ月で言うこと聞かないのは当たり前!焦らず信頼関係を築くための完全ガイド

犬種別に見るやんちゃな時期の違い

犬種によっても、精神的な成熟スピードや「やんちゃ」の質は全く異なります。ここでは日本で人気の主要犬種について、その傾向を表にまとめました。

犬種落ち着く時期
(目安)
やんちゃ・行動の特徴
トイプードル2歳〜3歳知能が高いため、飼い主の反応を見て「悪い知恵」もすぐ覚える
甘えん坊なオスは3歳過ぎまでハイテンションなことも。
チワワ3歳〜5歳警戒心が強く、やんちゃというより「吠え」や「神経質さ」が長く続く。
身体は小さいが気は強い。
柴犬1歳半〜2歳洋犬のように騒ぐのではなく、頑固さや独立心が強くなる。
ベタベタしなくなり「大人しい=素っ気ない」と感じることも。
ラブラドール2歳〜4歳「3歳までは破壊王」と言われるほど精神的な成熟が遅い。
作業意欲が強く、運動不足が即座に家具の破壊につながる。

トイプードルが落ち着く年齢

トイプードルは非常に賢い犬種ですが、その賢さが「落ち着きのなさ」に繋がることがあります。

概ね2歳〜3歳で落ち着く子が多いですが、甘えん坊なオス犬の場合は3歳を過ぎても子犬のような振る舞いを見せることがあります。

彼らは飼い主さんの反応を見るのが大好きです。

「わー!やめてー!」という高い声を「喜んでいる」と勘違いして学習してしまうケースが多く、知能が高い分、間違った学習をすると修正に時間がかかることもあります。

チワワの警戒心とやんちゃ

世界最小のチワワですが、その気質は勇敢なテリアに近く、非常に警戒心が強いのが特徴です。

チワワの「やんちゃ」は、遊びによる興奮というよりは、警戒吠えや攻撃性として現れることが多いです。

体は1歳ですっかり出来上がりますが、精神的に本当に穏やかになるのは3歳〜5歳、場合によってはもっと時間がかかることもあります。

特に社会化不足で怖がりな性格に育ってしまうと、常に何かに反応して吠え続ける「落ち着きのない犬」になりがちです。

柴犬の気質と落ち着く過程

柴犬は洋犬とは全く違う成長曲線を描きます。

1歳半〜2歳頃には落ち着き始めますが、その落ち着き方は「フレンドリーになる」のではなく、「独立心が高まり、他に関心を示さなくなる」という方向性です。

子犬の頃は甘噛みが激しく「怪獣」と呼ばれることもありますが、成犬になるとベタベタされるのを嫌い、自分のテリトリーで静かに過ごすことを好むようになります。

「落ち着いたけれど、なんだか素っ気なくなった」と感じる飼い主さんもいますが、それが柴犬の大人になった証拠であり魅力でもあります。

ラブラドールはいつ落ち着く?

「ラブラドールは3歳までは破壊王」なんて言葉があるくらい、彼らのやんちゃ期間は長いです。

身体的には大型犬なので1歳半くらいまで成長しますが、精神的な成熟は非常に遅く、2歳〜4歳くらいまでは子犬のテンションが続きます。

作業意欲と体力が桁違いなので、家の中でのイタズラの規模も壁をかじったりソファを破壊したりとダイナミックになりがちです。

「いつか落ち着く」と待つのではなく、十分な運動と「仕事(トレーニング)」を与えてエネルギーを発散させてあげないと、家が持ちません。

子犬はいつまでやんちゃなのか

「いつまで」という問いへの答えは、年齢だけでなく環境や飼い主の対応によっても変わります。

ここでは、日常のシーン別に見るやんちゃの正体と対策について解説します。

室内で暴れるのは運動不足?

夕方や夜になると突然スイッチが入ったように部屋中を走り回る、いわゆる「運動会」が始まるなら、それはエネルギーの発散不足や、逆に疲れすぎによる興奮(オーバーヒート)の可能性があります。

単に散歩の時間を長くするだけでなく、「脳を使わせる」ことが重要です。

  • 新しい芸(トリック)を教える
    頭を使うと心地よく疲れます
  • ノーズワーク
    おやつを部屋に隠して探させる遊び
    嗅覚を使うと鎮静効果があります
  • 知育玩具
    食事をコングなどに詰めて与え、時間をかけて食べさせる

質の高い散歩とは

ただ歩くだけの散歩は準備運動にしかなりません。

  • 匂いを嗅がせたり
  • 他の犬と挨拶させたり
  • 外の環境で「マテ」の練習をしたり

精神的な刺激を与えることで満足度が上がります。

甘噛みが激しい時の心理

4ヶ月〜6ヶ月頃の甘噛みは、歯の生え変わりによる痒みが原因であることが多いです。

この時期は「噛んではいけない」と教えるのと同時に、「噛んでもいいもの(おもちゃ)」を十分に与える必要があります。

一方で、それ以降の甘噛みは「遊びの誘い」や「退屈しのぎ」である可能性が高いです。

  • 対処法
    手足を噛んだ瞬間に遊びを中断し、部屋から出る(タイムアウト)
  • NG行動
    「痛い!」と甲高い声で騒ぐ(犬は喜んでいると勘違いします)

ケージから出すと興奮する

「ケージから出してもらえる=自由だー!」という爆発的な喜びが、飛びつきや暴走に繋がっています。

ここで大切なのは、「落ち着いている時だけ扉が開く」というルールを教えることです。

  1. 扉に手をかけ、犬が興奮して動いたらすぐに手を止める(または扉を閉める)。
  2. 犬が「あれ?」と思って動きを止める、またはお座りをするのを待つ。
  3. 静かになった瞬間に少しだけ扉を開ける。
  4. 再び動こうとしたら閉める。これを繰り返し、完全に落ち着くまで出さない。

これを繰り返すことで、「静かに待っていれば外に出られる」と学習させます。

根気がいりますが、これを徹底すると出た直後のテンションが劇的に変わります。

無視してもしつけ効果がない時

「飛びついたら無視しましょう」とよく言われますが、やってみても効果がないと感じることはありませんか?

それは、無視のタイミングがずれていたり、完全に無視しきれていなかったりする場合が多いです。

よくある「無視の失敗例」

  • 無視しながらチラチラと犬の方を見てしまっている。
  • 無視した直後に「もういいかな?」と優しく声をかけてしまう。
  • 手で犬を押し除けながら「ダメよ」と言っている(触ること自体がご褒美になります)。

中途半端な無視は、「あともう少し粘れば構ってもらえる」という誤った学習を生み、逆に要求行動を悪化させる原因になります。

落ち着きがないのは飼い主が原因?

少し耳の痛い話かもしれませんが、犬の「やんちゃ」を助長しているのが、実は私たち飼い主の接し方であるケースは非常に多いです。

犬は鏡のような存在で、飼い主の感情やテンションを敏感に察知します。

飼い主の接し方が興奮を招く

愛犬が可愛くて、つい高い声で「〇〇ちゃん、おかえりー!」と撫で回していませんか?

実はその高い声(ハイピッチボイス)や素早い動きは、犬の捕食本能や興奮スイッチを刺激してしまいます。

落ち着かせたいなら、飼い主自身が「ローテンション」で接することが鉄則です。

  • 声のトーン
    低く、ゆっくりと話す
  • 動作
    急に動かず、ゆったりと動く
  • 褒め方
    興奮させないよう、静かに「いい子だね」と囁くように褒める

興奮を抑えるしつけと練習

興奮をコントロールする力を育てるには、「マテ」や「ハウス」といった基本的なコマンドが役立ちますが、特におすすめなのが「プレイストレーニング」です。

指定したベッドやドッグコットの上に行けばおやつが貰えて、そこでリラックスするという練習です。

「この場所では吠えたり暴れたりしてはいけない」というトレーニングなので、指定したベッドやドッグコットで大人しくできるようになります。

これをマスターすると、以下のようなメリットがあります。

  • 来客時に「プレイス」の指示で興奮を鎮められる
  • ドッグカフェや病院の待合室で大人しく待てるようになる
  • 犬自身が「ここに行けば安心できる」という避難場所になる

自己流の育て方による弊害

ネット上の断片的な情報を繋ぎ合わせて、自己流でしつけをしていると、どうしても一貫性がなくなってしまいます。

こんな状況になっていませんか?

  • 昨日は無視したのに、今日は怒ってしまった。
  • パパは「いいよ」と言うけど、ママは「ダメ」と言う。
  • YouTubeで見た色々な方法を日替わりで試している。

こうした一貫性のなさは犬を混乱させ、何が正解かわからず不安にさせます。その不安が「落ち着きのなさ」として現れていることも多いのです。

育犬に疲れてしまい、「もうどうしたらいいか分からない」と悩んでいる方は、一度プロの体系的なメソッドに触れてみることをお勧めします。

後悔する前に、正しい知識を入れることが解決への近道です。

犬なんて飼うんじゃなかった…飼うのをやめたいと後悔する飼い主にできること【5選】

プロに学ぶしつけの重要性

2歳になれば落ち着くと言っても、それまでの期間をただ我慢して過ごすのは辛いですよね。

また、間違った対応を続けていると、2歳を過ぎても問題行動が定着してしまうリスクがあります。

もし、現在進行形で

  • 噛み癖
  • 無駄吠え
  • トイレの失敗

などに悩んでいるなら、しつけ教室に通うか、信頼できる教材で学ぶのが一番の近道です。

自分が実際に試してみて効果を実感したのは、「イヌバーシティ」という犬のしつけ教材です。

体罰を使わず、愛犬との信頼関係を築きながら「なぜその行動をするのか」という根本から解決する方法を学べます。

「もっと早く知っていれば、あんなに悩まなくて済んだのに」と自分も感じたので、今の状況を変えたい方はぜひチェックしてみてください。

「イヌバーシティ」の口コミを徹底調査!犬のしつけ教材を利用してわかった効果と評判

まとめ|子犬の落ち着き時期と対策

子犬のやんちゃは永遠には続きませんが、ただ待つだけでは解決しないこともお分かりいただけたでしょうか。最後に今回のポイントを整理します。

  • 本当の精神的な成熟(落ち着き時期)は1歳ではなく2歳〜3歳頃。
  • 犬種によっても時期や「やんちゃ」の現れ方は異なる。
  • 運動不足だけでなく、脳への刺激不足が暴れる原因になることも。
  • 飼い主の高い声や過剰な反応が、犬の興奮を助長している可能性がある。
  • 「マットトレーニング」などで、落ち着くスキルを後天的に教えることが大切。

「いつまで続くんだろう」と絶望したくなる日もあると思いますが、愛犬は今、脳の工事中で一生懸命大人になろうとしている最中です。

飼い主さんが正しい知識を持って、冷静に「ブレーキのかけ方」を教えてあげれば、必ず穏やかな愛犬との生活がやってきます。焦らず、一歩ずつ関係を作っていきましょう。

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すだこ
当ブログの運営者『すだこ』です。2頭のパピチワ(パピヨン×チワワ)と暮らしています。当ブログでは、 ・犬用品やドッグフードなどの口コミレビュー ・おすすめのサービス ・愛犬との暮らしに問題を抱えている飼い主さんの悩みを解決する方法 などを紹介します。 【わんこスタイル】をよろしくお願いします。